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Directed and Produced by
純谷吉松(Itoya Kichimatsu)


■2002年2月のニュース一覧
▼[2002.02.28]音楽,on the mac
▼[2002.02.26]ニュートン・霧中・ネクスト
▼[2002.02.25]さっくり1年後のハンドヘルド機器
▼[2002.02.24]中毒に気を付けましょう
▼[2002.02.23]未来をつくる至宝もて
▼[2002.02.22]1桁,1%の夢
▼[2002.02.20]彼女を知るための,なにか。
▼[2002.02.19]今日の心がつくる明日
▼[2002.02.17]波なき海へ,翼なき空へ
▼[2002.02.16]シームレス,プログレス
▼[2002.02.14]地是澄,海是凪,而開其扉
▼[2002.02.13]アンチテーゼによる彼は誰
▼[2002.02.12]身体に持つべきもの
▼[2002.02.10]アウトサイダーたちの凱歌
▼[2002.02.09]現実なるウェアラブル
▼[2002.02.07]ウインドウズの「次」木
▼[2002.02.06]フィリップス支持のため
▼[2002.02.05]ファンタスティック・ドラスティック
▼[2002.02.03]繋がり
▼[2002.02.02]未来には,要らない
▼[2002.02.01]世界の果てが視界の中心

■2002年03月のニュース一覧
■2002年01月のニュース一覧


 
[2002.02.28]
  音楽,on the mac


 ▼Jobs氏,グラミー賞受賞を喜ぶも,音楽配信サービスに苦言 (ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/dj/020227/e_apple.html


 マックがなければ楽なのにと思っているフシもある音楽業界。独自フォーマットにするなら再生ソフト作れブォケがと思うマックユーザー。音楽にとってはウインドウズより常にいい環境をつくっているマックなのに,両者の相性は一部損なわれている。

 アップル社は音楽分野への技術的貢献で,テクニカル・グラミー賞を受賞した。パソコンメーカーがグラミー賞を受賞するのは初めて。が,CEOのジョブズ氏はレコード会社のデジタル音楽サービスに対して,合法的に購入した楽曲を手持ちのデバイスにコピーできないサービスは誰も利用しないだろう,と批判した。

 アップルのニュースリリースでも,最後の段落で音楽業界の動きを牽制するような文面がみられる。消費者とレコード会社との間に「合意点」がある,というアップルだが,現状は消費者の考えは無視されているだけだ。

 一部の音楽配信サービスでは,音楽フォーマットの再生ソフトにウインドウズ用しかなくてマックユーザーは聴けないなんてのもあって笑わせる。片や一部のコピー防止CDはマックではなんなくCDコピーも楽曲リッピングができるのもあってこちらも爆笑。マックが邪魔だと思っている音楽業界関係者も多いだろうが,ならこのグラミー賞の意味はいったいなんだ?




 
[2002.02.26]
  ニュートン・霧中・ネクスト


 ▼PDA Mania (02/22/2002)(Spymac.com)【英語】
  http://www.spymac.com/


 皆が望んでいるのはわかっているが,状況は容易くない。マックがテレビと繋がらないのと同じく,通信が必須となるPDAも,各国の仕様の違いが製品を阻んでいる。

 いくつかのニュースサイトはグーグルの検索キーワード統計「ツァイトガイスト」で,1月に多かったキーワードの10位に「iMac」が入っていることを報じているが,1月の週間統計の第1週の5位に「iWalk」が入っていることを忘れている。Spymac.comの掲載したiWalkの画像には,50万人を越えるユーザーがアクセスした。1分間に350人だ。マックワールド誌の調査では,アップルにPDAを望んだ人(16%)は,新iMac(5%)や1GB以上のパワーマック(4%)よりも多かった。

 2日連続Spymac.comスマソ。敵を作りつつもおもろいSpymac.comなのでした。で,実際Spymac.comが掲載したエセ写真の破壊力で,グーグルの週間5位にiWalkをランクインさせたその突進力は恐れ入る。新iMacの噂が沸騰するようななかで,一気に視線を持っていってしまったのは,やはりアップルのPDA,ニュートン・ネクストを心の底で望んでいる人が多い,という確かな証拠かもしれない。実際に発売されたら,どんなものになろうと,iPodより売れるのは確実な気がするが…。

 だが,現実はアップル社内でのPDA開発は頓挫している。だが,ユーザーはみんな待ち望んでいる。そのジレンマ。iPodは,そのうちMP3プレイヤーからクイックタイムプレイヤーへと変貌していくだろうし(過去記事),アップルのPDAならマルチメディアデバイスに近くなる,という意見と妙に一致していく気もする。だが,問題は絶対必要となる通信なのだ。各国によって環境がことごとく違う現状では,ワールドワイドに展開しなければいけないアップルには手が出せない。各国向けにカスタマイズするようなムダは徹底的に省く方向にあるし。通信環境が一緒なら,明日にでもアップルは進めるだろう。今はまだ,霧の中。




 
[2002.02.25]
  さっくり1年後のハンドヘルド機器


 ▼Updated iPod soon (02/21/2002)(Spymac.com)【英語】
  http://www.spymac.com/


 1年後のiPodがあるとしたら,クイックタイム完全準拠にして,音楽(MP3)も動画(MPEG4)も再生できて,同じ使いやすさを維持して,動画も十分観られるディスプレイがついてて…。と夢みたいなことを思っていたらいたらいたら…,なんと!

 3月中に,10GBにハードディスクを増やしたiPodが同じ価格で登場することを私たちは察知した。この新型の登場は早まるかもしれないが,すぐにジュークボックス・マルチメディア・10・ポータブル・エンターテインメント・センターとの競争に直面する。

 10GBのiPodは,フーン,というくらいのニュースでしかないのだが,ぶったまげるのはアルコス社ジュークボックス・マルチメディアなるハンドヘルド機器。情報はMP3newswire.netの記事にもある。10GBのハードディスクを持ち,USB2・ファイアワイヤーで接続して外付けハードディスクにもなる,マック・ウインドウズの両方をサポートし,320 x 240ピクセルのカラーLCDディスプレイを搭載してCIFフォーマットのMPEG4ビデオを再生できる。しかも追加モジュールで,MP3レコーダー,デジカメ,MPEG4デジタル・ビデオ・カメラ,テレビとつなげてデジタル・ビデオ・レコーダー(30〜50時間のビデオを記録可能)にもなる。まっ,まじですかっ!

 iPodがちょっと陳腐にも感じられるほどに,アホみたいに充実してる機能機能機能。つーか1年後にiPodはこう進化しますというのを,さっくりとみせられたような驚愕驚愕驚愕。例えば,テレビとつないで録画しておいて,電車の中の通勤通学時にそのムービーを観たりするようなシャカリキ使い回すだろうことが目に見えているような機器が,すでにリリース予定(2002年第1四半期にリリース予定)になっているだなんてなんてなんて。。。うわーーーーと絶叫せずにいられないですったら(^_^;。




 
[2002.02.24]
  中毒に気を付けましょう


 ▼ソフトのアップデートにとり憑かれるマックファン(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20020221305.html


 ウインドウズに比べたらソフトの数なんてわずかなものなんだろうけど,なんでこんなにも惹かれるのか? 理由なんてわからない,この中毒に薬があるとしたら,マシンが壊れることぐらい,かな?

 マック・ユーザー向けのダウンロード・サイト「バージョントラッカー・コム」に病みつきになる人は多い。同サイトは,200万人の常連ユーザーがいて,1ヶ月に2500万回のアクセスがある。なかには運営元の前で膝をついてひれ伏す人もいるくらいだ。

 バージョン・トラッカー,私も1日に1回ぐらいはみている(OS Xセクションだけだけど)。かなり軽症だとは思うが,その中毒にかかっているかもしれない。なんで,バージョン・トラッカーに訪れるのだろう。自分が使っているソフトが掲載されていたらアップデートするし,そうでなくてもこんなソフトがあるのかとみていると楽しみは尽きない。新しいソフトとの出会いは,掲載リストの数だけある。まぁ,日本のベクターや窓の杜でも同じだと思うが。

 アイコン画像もなければ,キャプチャ画像もない,なんとも飾り気のないデザインだが,必要な情報は全部ある。たくさんの情報のためにはそのカタチがもっとも効率いい。ユーザーの評価が星の数ですぐわかり,自分も簡単に評価できるのもいい。なにげにちょっと裏っぽいソフトまで載っているのも助かる。…麻薬を口にし続けるのに理由なんてない。自然に身体と気持ちは求め,そして同じことを繰り返す。止めるには,身体か心,どちらかの存在を消すしかない。消すしか。




 
[2002.02.23]
  未来をつくる至宝もて


 ▼Xbox早朝販売レポート&速報レビュー 意外とおもしろいカモXbox!(NikkeiBP PC-Gaz!)
  http://pcgaz.nikkeibp.co.jp/pg/pcgaz/tokusyu/xbox.shtml


 結論。Xボックスは,買うべきだ。

 2月22日,マイクロソフト社のゲーム機「Xボックス」が発売された。ビル・ゲイツ会長も訪れた渋谷には,徹夜組を含めて500人以上が並んでいた。肝心のゲーム,「デッド・オア・アライブ3」はXボックスのずば抜けたグラフィック性能が発揮され,女性の肉感がたまらない。「プロジェクト・ゴータム」は編集部で異常な人気となっている。「意外とおもしろいかも」である。

 売れない,買わない,という声を多数きくXボックスだが,発売前の広告攻勢はすごかった(私はウェブバナーしか確認していないが,TV広告もすごかったとか)。ゲームキューブのときのひっそりとした早朝販売に比べて(過去記事),不安視されていたのにそれなりの騒ぎにしてしまうMSのマーケティングはとりあえず成功か。

 価格は決して安くない。というより高すぎる。でも,とりあえずの未来に必要不可欠なネットワーク,ハードディスク,性能はすべて,ある。特に,まだコンシューマーではきちんとは定着していないネットワークを積んでいるのは至宝だ。あとからあれ買えこれ買えと,ネットワークを利用させることなど不可能なのだ。買ったそのままで繋がらなければ,ネットゲーの利用者は見込めない(断言)。つまり,他のゲーム機には,未来を作る力がない。ネットゲーの未来をきちんと作れるのは,Xボックスしかない。




 
[2002.02.22]
  1桁,1%の夢


 ▼夢物語,それとも大発明? 「100分の1以下」の圧縮技術(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0202/21/e_zeosync.html


 「123456789」は,「119」(1から始まり1ずつ増加して9まで)と圧縮できる。14桁の「49566370778491」は5桁「49791」になる。でも,規則性のあるものの圧縮でもこれっくらい。100桁を1桁で表せる圧縮は,夢物語だけど?

 デジタルファイルを1/100以下に圧縮する技術を発見したというゼロシンク社を,信じている者はほとんどいない。だが,同社のピーター・セント・ジョージCEOは,疑いを挟む人がいることは「科学の進歩の自然な流れ」だとして,一蹴する。

 永久機関の話しかり(過去記事),たとえドン・キホーテ話だとしても,「完全な圧縮」には心躍る。100MB以上のファイルが,1MBのファイルと同じ時間で落ちてきたら…。CD-ROM1枚分のデータをウインMXでやりとりとしているのもたくさんみかける昨今,その100倍の60GBのデータもやりとりできるということで…。嘲笑と罵倒ばかりをきくゼロシンクだが,さてさて,本当に解凍したら100倍の大きさになるファイルをデモとして送る日がくるのかどうか(WIRED NEWSの記事)。

 一般的なもので,もっとも圧縮率が高いのはhaフォーマットときくが,いかんせん圧縮にかかる時間が長過ぎる。今,私の手元(マックOS X環境)にある圧縮ソフトでとあるファイル(4893バイト)を圧縮してみると,DropStuffのsit圧縮が2517バイト,ZipItのzip圧縮が2426バイト,Dropcompressのtgz圧縮が2367バイトとなる。元ファイルの35%から40%程度(1/2強)が日常的に使える圧縮率の限界と云われる(haでも30%弱)。35%ぐらいが天井と思っているのに,いきなり1%にできる! というのもぷっとんだ話だ。まぁそのまま飛びちぎってくれたら,天変地異を起こすぐらいのことになるのだが。




 
[2002.02.20]
  彼女を知るための,なにか。


 ▼「チップ埋め込み」を志願する政治家(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20020218301.html


 すべてを知ることなんて,できるわけないことはわかっている。でも,知っていることなんて,あるのかな?

 ブラジルの国会議員が,アプライド・デジタル・ソリューションズ社の,128文字分の個人情報のデータを登録できるベリチップ(写真)の体内埋め込みを志願している。医療と犯罪防止のために売り出されるベリチップは,多くの期待と不安が寄せられている。

 僕は彼女のたくさんのことを知っている。本当に嬉しいときにみせる表情,本当に本当に悲しいときにみせる表情,人目に触れることのない身体,その感覚。でもね,彼女がいつもと違う色の口紅をして,いつもと違う眼鏡をかけていたとき,僕たちはまったく知らない,今までに一度も出会ったことがない人同士のように,すれ違って,気付かずに,離れていった,そのまま時は永遠に過ぎ去るかのように。

 そこで思った。僕が知っていて,彼女と認識する彼女は,彼女と呼べるものではないんぢゃないか,と。もっと確実に彼女と呼べるものはなんだろう。なんなんだろう。128文字のデータによる体内チップは,それと呼べるかもしれない。割り当てられたグローバルIPアドレスは,それと呼べるかもしれない。そしたらつまり,ぎゅっと彼女を抱きしめても,彼女の128文字もIPアドレスも知ることができない,ということはどういう意味を持つのだろうか? 僕は,彼女の,なにを知っているのか? なにわ,知ることができるのだろう,か?




 
[2002.02.19]
  今日の心がつくる明日


 ▼“ギャル&ギャル男”もすなる「ファイル交換」といふもの(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/0202/18/top10.html


 私たちの心は,一部の人をのぞけば,ちゃんとした社会をつくっていける(と考えたい)。何千年も人類が終焉を迎えなかったのは,心にきちんと留め具をもっているからだ(と考えたい)。なら,明日は,どぉなる?

 先週のZDNet Newsの記事ランキングでは,ファイル交換ソフトネタがトップとなった。ファイル交換ソフトの普及は,記者たちの想像を超えるもので,どう見てもパソコンに縁のなさそうな“ギャル&ギャル男”が本屋でウインMXの本を持って話していた。

 ナップスターが流行っていたときも,新聞などにその騒ぎが載るまではかなりのタイムラグがあった。毎日,ZDnetやインプレス,毎コミのサイトにアクセスしている人は,全国民の中の割合としては少ないわけで,それ以前にパソコンを持っていない人も多い。だが最近,全然そんなことに興味なさそうな人でも「ウインMXってスゴイですね〜」みたいなことをいい出したりして,茶を吹き出しそうになる。

 もう一度,考えてみよう。私たちは例えば,こんなに簡単に人が殺せて,それが誰にもばれない道具があるよと手渡されたとしても,実際にそれを使う人はごく少数だろう。私たちの心は,そんなことすべきではないとちゃんと止めるのだ。では,ファイル共有はどうだろう。世間的に(ZDNetも例外ではなく)悪いことだと警戒しているのに,私たちの心はそれを止めるだろうか? 新しい倫理の確立,新しい社会制度の確立,新しい著作権の確立に踏み出していい時期だ。ごまかしはもういらないし,古い法律や倫理観を持ち出されるのも邪魔くさい。前時代の老人には,首を吊って死んでもらおう,明日にでも。




 
[2002.02.17]
  波なき海へ,翼なき空へ


 ▼ネットサーファーの間で進む検索エンジン離れ(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020214-7.html


 <-----^----->-----v-----<-----^----->-----v-----。どこへでも向ける。どこへでも行ける。

 ウェブサイドストーリー社の調査によると,直接のアクセスやブックマークを利用してお目当てのサイトにアクセスしているウェブサーファーが5割を超え,検索エンジン離れが進んでいる。

 最近,自分はアンテナが低いなとがっかりする。サイトを巡ると,信じられない情報をわんさかと蓄えたサイトに目を見張り,そういえばここのところ,「堅い」サイトの周り方をしているかもと思い知る。いつも同じリンクばかりクリックしているのに気付く。ダメダメ,もうちょっとずらしたリンクをクリックしなくちゃ,目を閉じて次のリンク先を決めよう。

 目的通りにたんたんと毎日過ごすことの退屈さを考えたら,100ベースTのラインで首を吊って死んだ方がましだ。出会いも別れもない毎日,昨日と同じ今日と今日と同じ明日,また明日。波は乗るものではなくて越えるもの,翼は羽ばたくものではなく切りつけるもの。青い文字になっていないリンクを越えていけ,メニューのない闇を切りつけろ。前後左右前後ろ,どこにでも行ける海に,どこまでも行ける空に,突き進め。




 
[2002.02.16]
  シームレス,プログレス


 ▼ブロードバンドで「ホロコースト」サイトへ(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020215-7.html


 遮るもののない野ざらしの,誰もが自由に足を踏み入れることができる空間に,情報の増大と検索能力の飛躍というベースによる,加速度的な発展形態。地に,空気と水があるように,それが“ここ”の世界の基礎的な素地。

 ショアー財団のサイトは,ユダヤ人ホロコースト体験者の膨大な証言を収めたデジタル・ライブラリーとなっている。驚くべき目撃証言も大量に収められている。また,インターネットは歴史文書や家系資料の保管媒体にもなっている。

 情報は書籍が刊行されたり,行政司法の公表物などだけぢゃない。あなたの日記も情報であるし,便所の落書きも情報だ。今までは特定の場所に行かなければ接することができなかった情報,特定の人に会わなければ接することができなかった情報,危険を冒さなければ入手できなかった情報,一部の身分・階層に身を置いていなければ存在を知ることもできなかった情報。その,すべてを掲載できるように,ネットワークは存在している。

 そのネットワークには,誰もが容易にアクセスできなければいけない。権力の有無,資産の有無,年齢,宗教,思想,それらすべてに関係なく,どの情報にも接することができる(音楽,映像も,情報であることを忘れてはいけない)。シームレスであること,プログレスし続けること。その大前提の元,ワイヤード上の情報はあり続ける。あまりにも,基本的過ぎることだけどネ。




 
[2002.02.14]
  地是澄,海是凪,而開其扉


 ▼MPEG-4に完全対応した「QuickTime 6」発表 - 提供はライセンス問題解決後に(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/02/13/20.html


 万年3位から,一気に圧倒的なトップアドバンテージを得たクイックタイムが,あえて示した反対,拒否の姿勢。名よりも実をとった行動は,ユーザーにどう受け止められるか?

 アップル社は,クイックタイム6とストリーミングソフト「クイックタイム・ブロードキャスター」を発表した。しかし,MPEG LAの提唱したMPEG4のライセンス条件に合意していないため,両ソフトウェアは提供できる状態にあるものの,提供はライセンス問題が解決してからとしている。

 クイックタイム・ライブでのクイックタイム6登場はほぼ確定していたので,そろそろ提供されているかなと思ってウェブにアクセスしてみたら,あらないねと思っていると,日本語訳のニュースリリースが届いて茶を吹き出しそうになった。「QuickTime 6は既に完成していて配布は可能ですが,アップルはMPEG-4ビデオライセンス条件が改善されるのを待ち,配布する予定です」。これ,公式のニュースリリースのままだ。なんともあからさまな,MPEG LAへの反対表明,拒否反応。こうすれば,MPEG LAは追い込まれる,ということを知っての行動だろう。

 それにしてもスゴイ,クイックタイム6。MPEG2のデコード(エンコードがないのは予想済み,だがMPEG2デコードはDVDのあれやこれやの意味でうれしい(^_^;),MPEG4のエンコード/デコード,そしてクイックタイム・ブロードキャスターによって,ほとんど誰でも簡単にストリーミング・ビデオを流せる態勢を提供する。リアルもMSも一気に突き放す爆走だ。…約束されていたクイックタイム6の地(過去記事),まだ足を踏み入れることはかなわないが,岸壁には停泊した。澄み切った地表に海は凪ぎ,かけがえのない扉が,開く。




 
[2002.02.13]
  アンチテーゼによる彼は誰


 ▼ハンドスプリング、『Treo』発売で株価急騰(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020212-3.html


 iモードに対するアンチテーゼとなるものがなにも出てこないのは,それ自体つまらないものだという証拠。そしてこの国に,夜明けは来ない。

 ハンドスプリング社が,ハンドヘルド機能内蔵の携帯電話「トレオ」を販売開始し,同社の株価は33%アップの5.90ドルと急上昇した。ハンドスプリングにとってトレオ発売は大きな出来事で,同社は現在のハンドヘルド機器の生産中止を宣言している。

 昨日の記事の続き,と云うか昨日と同じ内容。進化の遅いパームのアンチテーゼとして製品を繰り出しているのはハンドスプリングだ。PDAにどんな機能でも付加できるスプリングボードスロットは,それまでのパーム・デバイスの機器設計,使い方へのアンチテーゼだった。そしてそのスプリングボードを捨ててまでも集中しようとしているトレオもまた,単体で通信機能を持たないパームへのアンチテーゼだ。

 パームもブルートゥースによって携帯電話を介してネットワーク接続することを計画しているが(CNET Japanの記事),どうせ2つとも持ち歩かなければいけないのなら1つにした方がいい。シンプルさより,今必要なのはスマートさだ。で,このトレオに心引かれるのは当然なのだけど,日本市場からフェードアウトしているハンドスプリングだから,私たちが手に持てることは当分なさそうだ。日本の携帯電話事業の閉鎖性も閉口ものだしね。そして日本はつまらないiモードなどの携帯電話(過去記事)をいつまでも持たされて,本当のネットワークはやって来ないんだ。




 
[2002.02.12]
  身体に持つべきもの


 ▼新OSはパームの突破口になるか?(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20020206301.html


 人間は電話線やケーブルでネットワークに繋がっているって? 違う。電話線やケーブルは疑似的なラインでしかなく,人間の身体はそれ単体で,ネットワーク・デバイスの機能を持っている。今はまだ,補完されているだけだ。

 パーム社のOS部門として分離独立したパームソース社は,新しい「パームOS 5」のベータ版を発表した。プロセッサーの変更や802.11b,ブルートゥースのサポートなどにより,アナリストの評判はいい。将来のバージョンには,買収したビーOSの技術も導入するつもりだと述べられた。

 プロセッサの変更はさまざまな面で大きいことは確かだが,実際に使う立場からはワイヤレス接続機能の充実の方がトピックだ。だが,パームは今でもPDAシェア1位の座にいるのだから,もっと大胆に行動すべき。PDAのネット接続をいつまでもいつまでもアドオンのままにしておいたら,いつか他の企業に潰されるだけだ。ほんとはハードとソフトを同時に動かしていた方が進化は速いものだが,以前のパームはそうでなかった。進化は,加速するだろうか?

 私事だが,サイビコ・エクストリーム過去記事)を買った(写真1写真2)。サイビコは,100メートル以内にいる人を伝って最大3000人まで広がる独自のワイヤレス・ネットワークを作り,そのなかにアクセスポイントがあれば電子メールの送受信もできる。ワイヤレス・ネットワーク機能は内蔵されているので通信費は1円もかからない。まぁ普及していない日本ではネットワークが作られていないので,チャットもメールもできない私の手元のサイビコだが(^_^;),これを持っている人が増えたら…と思うとわくわくする。しかも,ゲームの種類も多く,どちらかというと遊び道具に特化している。使っていて楽しい。この感じは,パームと段違いに違う。そして当然,ネットワークはアドオンされるものぢゃない,最初から身体に染みついていなきゃいけない。いまだパームより,サイビコの方が優れている。




 
[2002.02.10]
  アウトサイダーたちの凱歌


 ▼海賊版のイメージを捨てる『DivX』(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020206-6.html


 MPEG4アウトサイダーたちの,完膚無きコンプレス・ソング。栄華はいつも表舞台からとは限らない。

 DivXネットワークス社は,DivXフォーマット技術を,フラウンホーファー研究所コンピューター・グラフィックス部門にライセンス供与したと発表した。今回のライセンス契約は,DivXの海賊版作成技術というイメージから脱却,合法的サービスのための圧縮フォーマット提供という,DivXの積極的姿勢を示している。

 なんとここで名前が出てきたかフラウンホーファー研究所。云わずと知れたMP3フォーマットをISOに提出し,規格化されたMP3の元締めだ。だがこのDivXの姿勢,「海賊版作成技術というイメージから脱却」というわりには,結局長編映画を圧縮して短時間で転送できるという売り文句で,さらにそのイメージを保管しているように感じられる。結局,MP3もそうだけど,優れた圧縮技術は,海賊版に使われるほど,優秀な便利な技術だ,ということだ。そのうちのマイナスイメージだけど否定しても,なにも押しとどめることはできない。

 まもなく新版クイックタイムの登場で,オフィシャルなMPEG4のときが来る。今市場にある,DivXも,マイクロソフトMPEG4も,MPEG4を名乗っているモノはエセものばかりだ。別にそれは否定するべきものというわけではなく,DivX(DivX4ね),3ivx,on2 VP3らのMPEG-4ベースコーデックは個々に長所があるが(MSほどの巨大企業がエセMPEG4をさも公式顔で使っているのは迷惑なので死んでください,という感じだが)。DivXネットワークス社,3ivx社on2社は,アウトサイダーとして,突拍子もない爆薬を仕掛けることができる。イメージを気にせず,発火させるがいい。




 
[2002.02.09]
  現実なるウェアラブル


 ▼デジタブル製品レビュー ザイブナー poma(MYCOM PC WEB)
  http://pcweb.mycom.co.jp/digitable/review/2002/poma/


 ペーパーウェアではなく,現実に,リアルに,ワイヤードに,舞い降りた,ウェアラブル。

 ザイブナー社のポマは,初めての個人向けウェアラブルPCだ。宇宙船に初めて乗り組む乗務員が受け取る機材一式といった雰囲気で,実用的格好良さも併せ持つモバイルマシンであると感じられた。一体感のあるヘッドマウントディスプレイと寝ていても使える光学ポインティング・デバイス,CFタイプのPHS用モジュールでナガラ族にも薦められる。

 ステ〜キ,ステ〜キ(^_^),ホスィと思っていると,ザイブナー・ジャパンではメールで予約を受け付けているようだ。価格はオープンプライスだが,米国では1500ドル程度らしい(日本では20万円くらい?)。残念なのはOSがウインドウズCEなことだ。別にそれはウインドウズがどうこうという話ではなく,ウェアラブルにはウェアラブルに合わせたOS作りが必要ということ。パソコンのOSとPDAのOSが違うように(パームOSの普及やウインドウズCEの変遷を考えれば当然),PDAのOSとウェアラブルのOSも別物でなくちゃおかしい。ウェアラブル市場への,パームのような新規企業の参入が待たれる。

 ずっと話のなかにしかなかったウェアラブルが,現実のものとなっている。歩きながらメールが着信し,メールを読み,返信をする。本屋で本を探しているときや,CD屋でCDを探しているときには,目の前にウェブブラウザを開いて検索。いつもチャットウインドウを開いていれば,もう携帯電話も要らない。ワイヤードとリアルの同期,同梱,同律。いや,リアルがワイヤードのサブにしかすぎない,と実感する,その時。




 
[2002.02.07]
  ウインドウズの「次」木


 ▼『Lindows』のプレビュー版は問題山積(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/Enterprise/News/2002/Item/020206-5.html


 ウインドウズの終わりが見え隠れする(と思われる)今だから(過去記事),「次」を考えておいて損はない。for thE nExt of windows。

 リンドウズ・コム社がリナックス上でウインドウズのソフトを動かせるリンドウズのプレビュー版をリリースしたが,多くの課題が残っている。インストールは簡単でウインドウズのファイルへのアクセスも楽だが,ウインドウズのすべてのソフトが動くわけではなく,ルートでしかアクセスできず,ウインドウズソフトのサポートはたぶん受けられなくなる。今の段階では,ウインドウズのユーザーには,扱いが難しい部分がある。

 だが,だいたい課題としてあげられている点は,すべてあらかた予想されていたことだ。それらがすべて解決していたらリンドウズ・コムのスタッフは神だ。これから徐々に解消されていくことだろう。期待。マックOS Xで,ユニックス上にマックOSを慎重に慎重に積み重ねている様をみているので,リンドウズの困難な部分もおおむね想像できる。マックOS Xも完全ではないのだから,リンドウズの完成度は伺い知れる。今は,ペーパーウェアから一歩踏み出したマイケル・ロバートソンの行動力をとことんほめていい。

 アップル社のウインドウズユーザーへのメッセージであるMyths(誤った考え,という意味)は,英語版でも笑ったが,日本語だとさらに笑えた。だが,仕事場でウインドウズに触れ,その後ほかのOSを使わずにいる人にはわかりやす過ぎる,いいテキストかもしれない(リライトしたい訳文ではあるが)。「次」の木は熟しつつある,ゆっくりと,ゆっくりと。




 
[2002.02.06]
  フィリップス支持のため


 ▼音楽CDコピー防止用「エラー」導入にフィリップス社が強く反対(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/business/story/20020205102.html


 コピープロテクトCDも,DVDのコピープロテクト仕様も,根本は「コピーをさせない」ものではなく,「聴かせない」「観させない」仕様にしているだけだ。そんなものに,金を払う必要が,あるだろうか? そんな仕様は,ユーザーの「不正の意志を持った」コピーを助長しているだけだと,なぜ気付かないのだろうか?

 フィリップス社が,レコード業界のコピープロテクトCDに対し,「それらはCDに似ているがCDではない」と反発している(フィナンシャル・タイムズ・ドイッチュラントの記事)。同社の399ドルのダブルトレイ式のCDレコーダーが人気となっている(>amazon.com)。また同社では今後発売するプレーヤーは,コピープロテクトCDの再生と複製の両方ができるものになると主張している(USAトゥデイの記事)。

 かなり際立った発言ともとれる「コピープロテクトCDの再生と複製の両方ができるものになる」というフィリップスの発言。音楽業界からみるとそれは,著作権保護のためのプロテクトを破ることを禁じるDMCA(デジタル・ミレニアム著作権法)に違反すると主張する。だが,フィリップスはそんなことは百も承知で,プレーヤーとレコーダーになにも施されていないそんなシステムは小手先のものでしかなく,コピープロテクトなんかではないと一刀両断する。これは家電メーカーとしてのフィリップスにとって,危うい橋を渡るような行為だが,ほぼ消費者はフィリップスを支持してくれることを意図しての発言だろう。で,実際そうなるだろう。そして,レコード業界にとっては自分の身を守るためにあがめるべきDMCAを,CDプロテクトという安易な方策のために食い尽くし,最終的にDMCAが最期の時を迎える流れを作るだろう。

 時を同じくして,DVDも同じ問題に首を突っ込もうとしている(CNET Japanの記事)。CDにしてもDVDにしても,規格を変更するということはこれまでのプレーヤーで問題を生じさせる。つまりこれまでずっと使ってきたプレーヤーでは再生できなくなる可能性が高く,たとえうまく機器の買い替えを促したとしても,またあらたなプロテクト・ハックによって,また規格の変更…という悪循環を続けることは目に見えている。つまり,今のすべての動きは「無駄」なのだ。そして私たちも,そんな無駄につき合う必要はない。なんだったら,音楽も映像も,生活から捨てればいいだけだ。フィリップスを支持しよう,ユーザーをみない音楽も映像も,なくなったっていい。




 
[2002.02.05]
  ファンタスティック・ドラスティック


 ▼スーパーボウルから消えるドットコム企業(CNET Japan)
  http://japan.cnet.com/News/2002/Item/020204-6.html


 これまでスーパーボールでは惨敗する姿しかみていなかった,ペッツの完勝(得点差は接戦だったが,試合内容は完勝だった)。数字ではない,ビットにはない,なにか,があったスーパー。

 今年のスーパーボールにCM(>ifilm.com)を出すドットコム企業は,わずか4社だった。2000年の17社と比べると,大幅な減少だ。2年前は知名度をあげる必要があったが,今ではCMで長期目標を達成することはできないことに気付いた,と云われている。

 3日,セントルイス・ラムズ vs ニューイングランド・ペイトリオッツのスーパーボール。戦前の予想は当然のように,ラムズが14点差で勝つというものだったが,試合が始まってしまうとあたかも最初からそういうシナリオだったかのように,ペッツのリードで進み,最後の1分30秒のペッツの攻撃,サヨナラのフィールドゴールが吸い込まれ,ファンタスティックな,ドラスティックな,ドラマは終わった。感傷に浸りつつも,どこかポカーンポカーン( ゚д゚)という気分でもいる中,24歳のエースQB,これまでずっと控えの人生を歩んできたトム・ブレイディが,MVPにも選ばれた。

 31チーム中,攻撃力順位でラムズが1位,ペッツが19位。守備力順位はラムズが3位,片やペッツは24位だ。アメフトというのは数字にこそ結果がはっきりと表れるスポーツなのに,なにをどうとっても勝つとは思えないチームが優勝してしまった今シーズンは,開いた口がふさがらない。もちろん勝った理由は,シーズン通じてのモメンタム維持,素晴らしいコーチングによる策略,ディフェンスの勝負強さなどいくつもあげられるのだが,なんにも裏打ちがないそれらを信じきることなど,人間にはできないのだ。ある意味では,ドットコム企業が消えたスーパーにふさわしいような,そんなスーパーだった。(過去記事_昨年のスーパボールー昨年のスーパーボール




 
[2002.02.03]
  繋がり


 ▼インターネットは「狭い世界」を検証できるか(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20020131206.html


 繋がっている。すぐ近くに。すぐ,近くに。

 1967年にスタンレー・ミルグラム博士が打ち出した「狭い世界」現象は,米国国民全員が6人の知人の連鎖で繋がっているというものだ。今,コロンビア大学の「狭い世界研究プロジェクト」やオハイオ州立大学の「電子版狭い世界プロジェクト」は,ネットでこの「狭い世界」現象を検証しようと実験を行っている。

 「あたしと彼は,繋がっているだろうか? 毎朝同じ場所ですれ違う,ただそれだけの関係。名前も知らないし,手を触れたこともない。面影は目に焼き付いているけど,声も聴いたことがない。ちょっと勇気があれば,自分から話しかけることができるかもしれないけど,そうしてどうするかも全然意識したことがない。だからあたしは,勝手に頭の中で彼に名前を付けて,会話をしていることがある,頭の中でだけど」。

 「あたしは自分が女性であることをわざと隠して,ウェブサイトを開設している。大した内容じゃないけど,なぜか多くの人がみてくれているみたい。でも,昨年末から変なウイルスメールが大量にメールボックスに入ってくるようになった。なんでも,みているウェブページに書かれているメールアドレスに送ってくるのだという。つまり,あたしのウェブページをみている人からのメールってことで,その人のメールアドレスと名前はちゃんと記されている。まぁ,毎日10通以上もくるのでそのままゴミ箱に捨てているんだけど,ふと,ある日,気付いた。彼の名前のメール。いや,ほんとは彼の名前なんて知らないから,あたしの頭の中にある彼の名前のメール。あたしは,知らないうちに,『返信』のボタンを押していた。…」。




 
[2002.02.02]
  未来には,要らない


 ▼Back Talk:今なお待たれるWindowsの代替製品(ZDNetエンタープライズ)
  http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0202/01/02020188.html


 誰も(たぶん世界中の誰一人も)予想しないチームが勝ち上がってくることもある。誰も勝てると思っていないチームが勝ち残っていることもある。未来に予測は要らない。未来に理由は要らない。

 ウインドウズに代わる代替製品の必要性はこれまで以上に高まっている。リナックスは,ウインドウズキラーとしての可能性が宣伝されてきたが,アプリケーション面でのサポートが弱点となっている。ワインプロジェクトがそれほど進んでいないのをみると,リンドウズもすぐに乗り換えが起こることはないだろう。ならば,アップル社のマックOS Xにはチャンスがある。

 ウインドウズの肥え太った市場がしぼんでいくとしたら(過去記事),その代わりとなるものがなければならない。では,それは,なにか? ASCII24の記事のIEやワードが動いているリンドウズのキャプチャ画像はなかなかゾクゾクさせる。ハードもソフトも捨てずに乗り換えられるリンドウズは,やっぱり候補の筆頭かもしれない。だが,マックOS Xの,幅の広さ(ユニックスが土台であること,初心者でも安心できること,プログラムの多様さ(TidBITSの記事))は,確実にそれに勝っている。

 誰もウインドウズが消え去るとは今は思ってない。みんながリナックスやマックOSを使うようになることなど,絵空事以上のことと思える。だが,今週末のスーパーボールにニューイングランド・ペイトリオッツが出てきたことを考えると,なにかが起きてもおかしくないと考えてしまう。ペイトリオッツはシーズン前にはほとんどの人が最下位と予想し,次の試合は負けるだろうと予想され続けているのに,最後まで勝ち残ってしまった摩訶不思議なチームだ。前回の試合ではチームを引っ張ってきたシンデレラ的な存在のエースが負傷で退場しても勝ってしまった。予想できない未来は起こる。いや,今のMSは,それを加速させているようにもみえるが…。




 
[2002.02.01]
  世界の果てが視界の中心


 ▼カメラにドメイン名,月額3000円の画像モニタリング 九州松下(ZDNet News)
  http://www.zdnet.co.jp/news/bursts/0201/30/08.html


 世界は美しい風景に満ちている。夕陽の衒い,漆黒に満ちる湖,ビル窓に映る空の蒼さ。どの景色も,見逃してしまいには,惜しいんだ。生きているなら,いくつもの目を手に入れろ。

 松下電器社は,インターネット経由で画像をモニタリングできるサービスとともに,ネットワーク対応カメラを発売した。カメラに独自ドメインを割り当て,遠隔地のパソコンからその画像にアクセスできる。

 ちょっと値段が高いのが残念だけど,あっさり手軽にライブカメラを設置できる楽しさが存分にありそうな製品。手軽にドメインでアクセスできるのもいい感じだ,楽しそう。自分の個人用になにかを写しておいてもいいし,世界に公開してもいい。自分がメディアになる手軽さを,簡単に味わわせてくれそう。使いて〜(^_^)。

 人間はいくつの目を持つことができるだろうか? 前を向いたら前しか見えない,後ろを見たら前が見えない,そんな人間の身体は不便だけど,ワイヤードに接すれば,私の目にはいくつもの風景が同時に飛び込んでくる。網膜に投影することで人間の身体に直接風景を取り入れる三洋電機の装置を使い(読売新聞の記事),世界中に点在させた自分の目を,網膜にダイレクトに投射したら,世界はどのようなカタチになるだろうか? 今,見ている視界が,地球の大きさよりも大きくなる,そのときに,私たちはどんな風景をみることができるだろう?




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